車検と聞くと「高い」「面倒」というイメージがありませんか?
実は、札幌でも自分で車検を受ける「ユーザー車検」という方法があります。
業者に頼むより大幅に費用を抑えることができ、しかも手続きは思っているより簡単です。
この記事では、札幌ナンバーの普通車でユーザー車検を受ける方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
ユーザー車検とは?メリットとデメリット
ユーザー車検とは、車の持ち主が自分で運輸支局に車を持ち込んで車検を受けることです。
通常は自動車ディーラーや整備工場に依頼しますが、自分で行うことで大きく費用を削減できます。
メリット
- 費用が安い(ほぼ法定費用のみで済む)
- 自分の都合に合わせて日時を選べる
- 車の状態を自分で確認できる
デメリット
- 事前に車の点検が必要
- 平日の日中しか受けられない
- 不合格の場合は再検査が必要
ユーザー車検を受ける場所
札幌ナンバーの普通車の場合、札幌運輸支局で車検を受けます。
札幌運輸支局
- 住所:〒065-0028 北海道札幌市東区北二十八条東1丁目
- 電話番号:011-731-7166
- 受付時間:平日 8:45~11:45、13:00~15:45
- 検査ライン受付時間:
- 1ラウンド 9:00~10:15
- 2ラウンド 10:30~12:00
- 3ラウンド 13:00~14:15
- 4ラウンド 14:30~16:00
札幌市内からは地下鉄東豊線「新道東駅」が最寄り駅ですが、車で向かうのが一般的です。駐車場も完備されています。

ユーザー車検にかかる費用
札幌でのユーザー車検にかかる費用は、車の重量や年式によって異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。
普通車(1.5トン以下)の場合
- 自動車重量税:24,600円
- 自賠責保険料(24ヶ月):27,840円
- 検査手数料(印紙代):2,100円(印紙400円+証紙1,700円)
- 合計:約54,540円
これは法定費用と呼ばれるもので、どこで車検を受けても同じ金額です。業者に依頼すると、この他に整備費用や代行手数料で数万円かかるため、ユーザー車検なら大幅に節約できます。
必要な書類と準備するもの
ユーザー車検を受ける前に、以下の書類を準備しましょう。
必要書類
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証、陸運局の奥隣にある北海道陸運協会でも契約できます)
- 自動車税納税証明書(継続検査用)※現在は多くの場合提出不要
- 点検整備記録簿
- 継続検査申請書、自動車検査票、自動車重量税納付書(当日、運輸支局の4番窓口横で入手)

準備するもの
- 認印
- 現金(法定費用分)
- 車検に通る状態の車
注意点 自動車税の納税証明書は、現在電子確認が可能になっているため、多くの場合提出不要です。ただし、納税直後の場合は必要になることがあるので、念のため準備しておくと安心です。
ユーザー車検の予約方法
ユーザー車検は完全予約制です。インターネットで簡単に予約できます。
予約手順
- 「自動車検査インターネット予約システム」にアクセス
- アカウント登録(初回のみ)
- 希望日時を選択して予約
予約は検査希望日の2週間前から可能です。平日のみの受付で、午前と午後に分かれています。初心者の方は午前中の予約がおすすめです。
車検前の点検項目
ユーザー車検では、事前に点検を行い、点検整備記録簿を作成する必要があります。車検を受けた後でも点検は可能ですが、比較的簡単な項目ばかりなのでできる方は先にやっておきましょう。
最低限チェックしておきたい項目をご紹介します。
外観チェック
- ライト類の点灯確認(ヘッドライト、ウインカー、ブレーキランプなど)
- ホーン(クラクション)の動作確認
- ワイパーの動作確認(ウォッシャー液も)
- タイヤの溝と空気圧
内装チェック
- シートベルトの動作確認(警告灯ランプ確認)
- サイドブレーキの動作確認
- 各種警告灯の確認
さらに不安な場合は、事前に予備車検場で点検を受けることもできます。札幌市内にはいくつかの予備車検場があり、本検査前に問題点を洗い出してくれます。
予備車検場ではヘッドライトの光軸調整とサイドスリップを確認してもらうことをお勧めします。
ユーザー車検当日の流れ
予約当日は時間に余裕を持って札幌運輸支局に向かいましょう。
当日の流れ
- 受付(8:45~)
- 必要書類を確認
- 申請書類を記入
- 法定費用を支払い
- 書類審査
- 提出書類の確認
- 車検証と車体番号の照合
- 検査ライン(ハザードをつけると検査官が親切に教えながら検査してくれます)
- 外観検査
- 排ガス検査
- ブレーキ検査
- ヘッドライト光軸検査
- 下回り検査
- 合格後の手続き
- 新しい車検証の交付
- 検査標章(ステッカー)の貼付
検査は30分程度で完了します。万が一不合格になった場合でも、その場で修理できる軽微な不具合なら再検査を受けることができます。



不合格になった場合の対処法
初回で不合格になることもありますが、慌てる必要はありません。
軽微な不具合の場合
- ライトの光軸調整
- ワイパーゴムの交換
- タイヤの空気圧調整
これらは運輸支局周辺の整備工場で即日修理可能です。
重大な不具合の場合
- 一度持ち帰って修理
- 後日再検査を予約
再検査は当日なら無料、別日の場合は再度検査手数料が必要です。
ユーザー車検を成功させるコツ
事前準備が重要
- 1週間前までに車の点検を済ませる
- 必要書類を前日に再確認
- 洗車をして車をきれいにしておく、特に下回り、足回りはよく洗浄しておく
当日のポイント
- 時間に余裕を持って到着
- わからないことは遠慮なく職員に質問、検査ラインではハザードをつけていると色々教えてくれる
- 落ち着いて検査を受ける
初心者におすすめ
- 予備車検を活用する
- 平日の午前中を狙う
- 事前に運輸支局の見学をしておく
札幌の予備車検場について
本検査に不安がある方は、予備車検場の利用がおすすめです。札幌市内には複数の予備車検場があり、本検査と同じ設備で事前チェックを受けられます。
予備車検の費用は3,000円程度で、不合格のリスクを大幅に減らすことができます。特に初回の方は利用を検討してみてください。
よくある質問
Q: 車検切れの車でも大丈夫?
A: 車検切れの車は公道を走れないため、仮ナンバーを取得するか、積載車で運ぶ必要があります。
Q: 軽自動車のユーザー車検は?
A: 軽自動車は札幌軽自動車検査協会で受検します。手続きはほぼ同じです。
Q: 代理で受けることはできる?
A: 可能ですが、委任状や身分証明書など追加の書類が必要になります。
まとめ
札幌でのユーザー車検は、準備をしっかりと行えば初心者でも十分対応可能です。業者に依頼するより数万円の節約になり、車の状態も自分で把握できるメリットがあります。
ただし、車の安全性に関わる重要な手続きなので、不安な場合は無理をせず専門業者に相談することも大切です。まずは予備車検から始めてみるのも良いでしょう。
注意事項 記事の内容は2025年時点の情報に基づいています。手続きや費用は変更される可能性があるため、受検前に札幌運輸支局の公式サイトや関連機関で最新情報をご確認ください。