初雪ってどういうこと?
初雪とは、その年の冬に初めて雪やみぞれが降ることをいいます。気象庁では、10月から3月の間に初めて雪を観測した日を「初雪」として発表しています。ちなみに、雨と混ざって降る「みぞれ」も初雪に含まれるため、本格的な雪が降る前に初雪が発表されることもあるんです。
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2025年の札幌の初雪はいつ頃?
2025年の札幌の初雪は、11月5日頃になると予想されています。平年値では10月28日頃に観測されることが多いのですが、気象庁の1か月予報では10月の気温が平年より高めになる見込みのため、今年はやや遅れそうです。
ちなみに昨年2024年は10月20日に初雪が観測され、平年より8日も早い記録となりました。このように年によって大きく変わることがあります。
札幌の初雪の平年値と過去のデータ
札幌の初雪は例年10月28日頃に観測されます。これは1991年から2020年までの30年間のデータを平均して出された数字です。
過去10年間の札幌での初雪観測日を見てみましょう。
- 2024年:10月20日
- 2023年:11月4日
- 2022年:11月16日
- 2021年:11月15日
- 2020年:10月19日
- 2019年:10月30日(観測史上最も遅い記録に並ぶ)
- 2018年:10月23日
- 2017年:10月26日
- 2016年:10月20日
- 2015年:10月25日
このように年によって大きく変わることがわかります。早い年では10月上旬、遅い年では11月中旬になることもあります。
札幌の初雪、過去の最速記録は?
札幌で記録に残る最も早い初雪は、1888年(明治21年)の10月5日です。これは観測開始以来140年以上の歴史の中で最速の記録となっています。
また、10月10日までに初雪が観測されたのは、観測開始以来わずか5回しかありません。そのうち4回が1800年代後半の寒い時期に集中していますが、1997年にも10月10日に初雪が降り、比較的最近でも早い初雪の記録があります。
札幌の初雪、過去の最も遅い記録は?
反対に、札幌で最も遅い初雪の記録は11月20日です。この記録は1890年(明治23年)と2018年の2回観測されています。つまり2018年の記録は、128年ぶりに最も遅い初雪の記録に並んだことになります。
平年より23日も遅く、前年より28日も遅い観測でした。その年の冬は暖かく、なかなか寒気が南下しなかったことが原因でした。
北海道の他の地域の初雪は?
北海道内でも地域によって初雪の時期は大きく異なります。
北海道各地の初雪平年日
- 稚内:10月19日
- 旭川:10月19日
- 札幌:10月28日
- 網走:10月30日
- 帯広:11月1日
- 函館:11月1日
- 室蘭:11月2日
- 釧路:11月7日
北へ行くほど、そして内陸部ほど初雪が早くなる傾向があります。最北端の稚内や盆地の旭川では10月中旬、太平洋側の釧路では11月上旬と、約3週間も差があることがわかります。
ちなみに旭川では1898年に10月2日という、観測記録に残る北海道で最も早い初雪の記録があります。
初雪と初冠雪の違いは?
初雪とよく似た言葉に「初冠雪」があります。この2つは似ているようで実は違うものなんです。
初雪:平地で雪やみぞれが初めて降ること 初冠雪:山の頂上が雪で白く覆われているのを麓から初めて確認すること
札幌の場合、市内から見える手稲山の初冠雪は平年で10月18日頃となり、初雪よりも10日ほど早く観測されます。2025年も10月20日に手稲山の初冠雪が観測されました。
初雪が降ったらすぐ積もる?
初雪が降ったからといって、すぐに雪が積もるわけではありません。札幌の場合、本格的に雪が積もり始めるのは12月上旬頃からです。これを「根雪」といいます。
初雪から根雪までは約1か月ほどの期間があり、その間は雪が降ったり溶けたりを繰り返します。過去のデータを見ると、初雪のタイミングで積雪があった年は約50%。つまり2回に1回は初雪で積もることもあるということです。
ですから、初雪が降る前の11月上旬までには、車のスタッドレスタイヤへの交換を済ませておくことが大切です。路面の凍結は初雪より前に起こることもあるので、早めの交換が安心です。
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FAQコーナー
Q1:初雪と初霜の違いは?
初雪は雪やみぞれが降ることですが、初霜は空気中の水蒸気が地面や物の表面で凍って氷の結晶になることです。車のフロントガラスに白い氷がつくのが霜です。札幌では初霜も10月頃に観測されます。なお、2024年冬から初霜や初氷の観測は終了し、霜注意報や低温注意報などで代わりに情報提供されるようになりました。
Q2:みぞれでも初雪になるの?
はい、なります。気象庁の定義では、雪だけでなくみぞれ(雨と雪が混ざったもの)も初雪に含まれます。そのため、本格的な雪ではなくても初雪として発表されることがあります。
Q3:富士山の初雪が一番早いって本当?
かつて富士山測候所があった頃は、富士山が日本で最も早く初雪を観測していました。平年で9月14日、最も早い記録では1963年の7月31日という記録もありました。しかし2004年に測候所が廃止されてからは、富士山での初雪観測は行われていません。
Q4:初雪が早いと冬は厳しい?
必ずしもそうとは限りません。初雪が早くても暖冬の年もありますし、遅くても厳冬の年もあります。初雪の時期と冬全体の気温には明確な関係はないとされています。
Q5:雪虫を見たら初雪が近い?
雪虫(トドノネオオワタムシ)が大量発生してから約2週間後に初雪が降るといわれています。北海道では秋の風物詩として知られており、雪虫が飛び始めると冬支度を始める目安になっています。2025年も9月下旬から10月上旬にかけて各地で雪虫が観測されました。
Q6:北海道で最も早く初雪が降る場所は?
平年値では稚内と旭川が10月19日で最も早く初雪が観測されます。ただし、大雪山系の黒岳などでは9月中に初雪が観測されることもあります。2025年も9月21日に黒岳で初雪が観測されました。
※この記事の情報は気象データに基づいていますが、最新の天気予報や初雪情報については、気象庁や札幌管区気象台の公式サイトやSNSなどで最新情報をご確認ください。