発寒「ぎんなん通り」完全ガイド!歴史ある商店街の魅力

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ぎんなん通り
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ぎんなん通りとは?

ぎんなん通りは札幌市西区発寒にある商店街で、正式には「稲荷街道」と呼ばれる歴史ある道路です。発寒駅周辺から発寒神社前を通る南北の道路で、地元の人々の生活に欠かせないメインストリートとなっています。

通りの名前は街路樹として植えられた銀杏(いちょう)の木から付けられており、秋になると美しい黄色に色づく並木道として親しまれています。

歴史:屯田兵村の中心道路から現代の商店街へ

開村当時からの主要道路

ぎんなん通りの歴史は明治時代の屯田兵村まで遡ります。この道路は琴似から分村した発寒屯田兵村の中心となる道路として作られ、発寒神社前を通る重要な南北の区画でした。

商店街の形成

昭和37年(1962年)、稲荷街道(現ぎんなん通り)に雑貨店と衣類寝具の店が最初に開店しました。その後2〜3年の間に次々と十数店が開店し、市場や飲食店もできて商店街が形成されていきました。

昭和42年には今の地区会館の斜め向かいにAコープが開店し、初のスーパー形式の大型店として地域の核店舗となりました。

現代への発展過程

昭和47年から排水溝の暗渠化工事がスタートし、商店街振興会が中心となって水銀街路灯52基を設置して様相を一変させました。その後も継続的に整備が進み:

  • ナナカマドの街路樹植栽
  • 路面舗装と歩車道の分離
  • 水銀灯からナトリウム灯への切り替え
  • 平成4年:流雪溝工事開始
  • 平成6年:銀杏の木に植え替え、「ぎんなん通り」の愛称決定
  • 平成8年:愛称プレートを街灯に設置

雪国ならではの工夫:流雪溝システム

ぎんなん通りの大きな特徴の一つが流雪溝(りゅうせつこう)です。これは札幌の冬の雪対策として非常に重要な設備です。

流雪溝建設の経緯

人口増加とバス路線により、雪処理が困難になり交通渋滞が頻発していました。そこで昭和62年、発寒北連合町内会と商店街が「発寒北街づくりプロジェクト会議」を組織し、流雪溝建設を要望しました。

設備の詳細

  • 工事着工:平成4年4月
  • 供用開始:平成6年12月
  • 道路延長:約2,900m
  • 流雪溝延長:約5,800m(2系統)
  • 投雪口:425ヶ所
  • 放流先:琴似発寒川

現在は流雪溝運営協議会によって管理・運営されています。

ぎんなん通りのグルメ・ショッピング

地元密着型の商店街

ぎんなん通りは地域住民の日常生活を支える商店街として機能しています。昔ながらの個人商店から現代的な店舗まで、バラエティ豊かなお店が立ち並んでいます。

主要施設・店舗

  • 金融機関:昭和43年に農協金融店舗と中央信用組合発寒支店、昭和50年に北洋銀行発寒支店が開設
  • 各種専門店:雑貨店、衣類店、飲食店など
  • 生活関連サービス:理美容院、クリーニング店など

発寒神社

ぎんなん通りの重要なランドマークが発寒神社です。安政3年(1856年)に創建された歴史ある神社で、屯田兵時代から地域の精神的支柱として親しまれています。境内には明治26年8月建立の「発寒開村記念碑」があります。

アクセス・交通情報

最寄り駅

  • JR発寒駅:徒歩約5分
  • JR発寒中央駅:徒歩約3分
  • 地下鉄発寒南駅:徒歩約10分

バス路線

ぎんなん通りは重要なバス路線としても機能しており、札幌市内各地への移動に便利です。

地域コミュニティの中心地

商店街振興組合の活動

発寒北商店街振興組合(ハツキタ商店街)が中心となって、地域活性化のためのイベントや街づくりに取り組んでいます。平成4年の流雪溝工事の際には、歩道のカラー舗装や街灯のデザイン変更なども手掛けました。

  • 公式サイトhttps://hatsukita.jp/
  • 電話:011-663-8541 受付時間 10:00-16:00[ 月・水・金のみ ]

はっさむ商店街

ぎんなん通り以外の発寒地区の商店街として「はっさむ商店街」もあります。

地域イベント

年間を通して季節のイベントや地域のお祭りが開催され、住民同士の交流の場となっています。

四季の魅力

春夏

新緑の季節には銀杏並木が美しく、買い物や散歩を楽しむ人々で賑わいます。

10月下旬から11月上旬にかけて、銀杏の葉が黄金色に色づき、通り全体が美しい黄色のトンネルとなります。この時期は特に多くの人が写真撮影に訪れます。

流雪溝システムにより、雪の多い札幌でも歩きやすい環境が保たれています。雪国ならではの冬の商店街の風情を楽しめます。

周辺エリアとの連携

ぎんなん通りは発寒地区の中心軸として、イオンモール札幌発寒などの大型商業施設とも連携し、地域全体の商業エリアを形成しています。

まとめ:歴史と現代が共存する生活の道

ぎんなん通りは屯田兵時代の稲荷街道から現代の商店街へと発展した、発寒地区の顔ともいえる通りです。流雪溝などの雪国ならではの工夫と、四季折々の銀杏並木の美しさ、そして地域密着型の商店街としての温かさが魅力です。

地元の人々の日常生活を支えながら、訪れる人々にも札幌の地域コミュニティの良さを感じさせてくれる特別な場所といえるでしょう。

※店舗情報や営業時間は変更される場合があります。最新情報は各店舗や関連公式サイトにご確認ください。

関連公式サイト・SNS

発寒北商店街振興組合(ハツキタ商店街)

はっさむ商店街

発寒神社

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