こんにちは、自称カーケアマニアです。前回の「洗車シャンプーの秘密」が好評だったので、今回は洗車の常識を覆す「純水器」について掘り下げていきます。
「洗車後の拭き上げが不要になる」という魔法のようなアイテムに興味はありませんか?

純水器との衝撃の出会い:水滴の跡が消えた日
「この水で洗車してみなよ」
ある日、カーディーラーの友人からそう言われ、特殊な水で洗車した時の衝撃は今でも忘れられません。
洗車後、いつものように拭き上げようとタオルを手に取った時、友人は「そのままでいいよ」と止めました。
「え?拭かないと水垢になるでしょ?」
半信半疑で見守っていると、驚いたことに水滴がそのまま乾いていくのに、あの嫌な水垢(水シミ)が全く残らないのです!
これが私の純水器との出会いでした。
純水って何?普通の水との違い
水の純度の違い
普通の水道水と純水、一体何が違うのでしょうか?
水道水に含まれる主な成分:
- カルシウムイオン
- マグネシウムイオン
- ナトリウムイオン
- 塩素
- ミネラル類
- その他の不純物
これらは人体には全く問題ないものですが、洗車後に水が蒸発すると、これらのミネラルや不純物が車の表面に残り、あの嫌な「水垢」や「水シミ」となります。
純水の定義:
純水とは、これらのイオン成分や不純物を除去した水のことで、一般的には「電気伝導度」という単位で純度を表します。
値が低いほど純度が高いとされ、洗車に適した純水は「10μS/cm」以下とされています。
純水器のしくみ:イオン交換の科学
純水器は、一言でいうと「水道水から不純物を取り除くフィルター」です。
しかし、ただのフィルターとは違い、科学的な仕組みで水を浄化しています。
イオン交換樹脂の働き
純水器の核心部分は「イオン交換樹脂」と呼ばれる特殊な樹脂です。
この樹脂は、水道水に含まれるプラスイオン(カルシウムイオンなど)とマイナスイオン(塩化物イオンなど)を吸着し、代わりに水素イオンと水酸化物イオンを放出します。
水素イオンと水酸化物イオンは結合して純粋な水(H2O)になるため、結果として不純物のない純水ができあがるのです。
純水洗車のメリット・デメリット
実際に純水洗車をするとどんなメリットがあるのでしょうか?
また、気になるデメリットはあるのでしょうか?
メリット
- 拭き上げ不要で時短になる 洗車後の拭き上げ作業がなくなるため、洗車時間が大幅に短縮されます。特に大型車や複数台の洗車をする場合は恩恵が大きいです。
- 水シミや水垢が発生しない 純水には不純物が含まれていないため、乾いた後も水シミや水垢が残りません。
- 洗車傷(スワールマーク)を減らせる 拭き上げ作業がなくなるため、その際についていた微細な傷(スワールマーク)も防止できます。
- 隠れた場所も安心 ドアの隙間やエンブレムの裏など、拭き取りにくい場所も乾かすだけでOKなので、見落としによる水垢も防げます。
- ワックスやコーティングの効果が長持ち 水垢やミネラル分がボディに付着しないため、施工済みのワックスやコーティングの効果が長持ちします。
デメリット
- 初期費用がかかる 純水器本体の購入費用が1〜5万円程度かかります。
- メンテナンスが必要 使用するとイオン交換樹脂が消耗するため、定期的に交換が必要です(使用頻度によりますが、一般的に半年〜1年)。
- 水の使用量が増える可能性 拭き上げないため、しっかりと水で流す必要があり、水の使用量が増えることがあります。
- 効果を実感するまで少し時間がかかる すでに水垢がついている車は、純水洗車だけですぐには完全に綺麗にならないことがあります。
純水器の種類と選び方
純水器にはいくつかのタイプがあります。
自分のニーズに合った純水器を選ぶことが大切です。
種類別の特徴
1. カートリッジ式純水器
- 特徴: コンパクトで取り付けが簡単。イオン交換樹脂が入ったカートリッジを交換するタイプ。
- 価格帯: 1〜3万円
- 向いている人: 初めて純水器を使う方、自宅で定期的に洗車する方
- 代表的な製品: 「ピュアニッシュ」
2. タンク式大容量純水器
- 特徴: 大容量のイオン交換樹脂を使用。長期間使える。
- 価格帯: 3〜10万円
- 向いている人: 複数台所有している方、洗車頻度が高い方
- 代表的な製品: 「ピュアニッシュPRO」
3. DIY自作純水器
- 特徴: 自分で材料を集めて作成するタイプ。コスト削減可能。
- 価格帯: 5千円〜2万円
- 向いている人: DIY好きの方、コストを抑えたい方
選ぶポイント
純水器を選ぶ際のポイントは5つあります:
- 洗車頻度: 週1回以上なら大容量タイプがおすすめ
- 予算: 初期費用と維持費をトータルで考える
- 純水の品質: 洗車用なら10μS/cm以下を目安に
- カートリッジの価格: 交換頻度と価格のバランス
- 使いやすさ: 収納のしやすさや接続方法
私のおすすめは初心者ならカートリッジ式の「ピュアニッシュ」です。
比較的リーズナブルで、使い方も簡単。洗車頻度が高い方なら、少し高くてもランニングコストの安いタンク式がおすすめです。
DIYで挑戦!自作純水器のすすめ
「純水器、欲しいけど高いなぁ…」そんな方には自作という選択肢も!
「DIY純水器自作」等で検索するとYouTube動画がたくさん出てきますので、そちらを参考に作ってみては?
純水洗車の正しいやり方:プロテクニック
純水器を手に入れたら、次は効果的な使い方を覚えましょう。
プロが実践している純水洗車のテクニックをご紹介します。
基本的な手順
- 事前の水洗い:まず普通の水道水で大まかな汚れを落とす
- シャンプー洗車:通常通りカーシャンプーで洗車
- シャンプー洗い流し:水道水でしっかりシャンプーを洗い流す
- 純水での最終リンス:最後に純水器を通した水でボディ全体を洗い流す
- そのまま乾燥させる:拭き上げず、そのまま自然乾燥(または送風機で乾かす)
プロからのアドバイス
- コツ1: 最終リンスは念入りに、全面をくまなく流す
- コツ2: 水滴が大きく残る場合は、エアブロワーで飛ばすとより早く乾く
- コツ3: 直射日光の下では洗車しない(水垢が付きやすい)
- コツ4: 水がたまりやすい部分(ドアミラーの裏、ドアノブの内側など)も忘れずに



コスパ計算:純水器は本当にお得?
「純水器って結局お得なの?」という疑問にお答えします。
実際のコスト計算をしてみましょう。
従来の洗車方法のコスト(年間)
- カーシャンプー:2,000円
- 拭き上げ用マイクロファイバータオル:3,000円(消耗品として年に交換)
- ワックス:5,000円(頻度増による消費)
- 水垢除去剤:3,000円
- 合計:13,000円/年
純水洗車のコスト(カートリッジ式の場合)
- 純水器本体:20,000円(初年度のみ)
- カートリッジ交換:10,000円/年(年2回交換の場合)
- カーシャンプー:2,000円
- 初年度合計:32,000円
- 2年目以降:12,000円/年
一見すると初年度は高コストに見えますが、2年目以降はほぼ同等か少し安くなります。
さらに、以下の「見えないコスト削減」も考慮すべきでしょう:
- 時間の節約:洗車後の拭き上げ時間(約30分)が不要に
- 車の価値維持:洗車傷が減ることでボディの状態が良く保たれる
- 満足度向上:きれいな状態が続くことでの精神的満足感
特に複数台所有している方や、洗車頻度が高い方には、純水器の導入はかなりのコストパフォーマンスが見込めます。
実践者の声:ビフォーアフター体験談
実際に純水器を使ってみた方々の声を集めてみました。
黒い車のオーナー 田中さん(35歳)
ビフォー:「黒い車なので水垢が目立って悩んでいました。週末の洗車が終わった後も、拭き残しが見つかると気になって再度拭き直す日々…。」
アフター:「純水器を使い始めてからは、水垢の心配が一切なくなりました。洗車時間も半分以下に短縮!特に黒い車には本当におすすめです。純水器導入前は月1回のコーティングメンテナンスが必須でしたが、今は2ヶ月に1回で十分キレイを保てています。」
DIY愛好家 佐藤さん(42歳)
ビフォー:「市販の純水器は高いと思い、YouTubeを参考に自作してみました。材料費は1万円ちょっと。最初は水漏れで苦労しましたが…」
アフター:「完成した自作純水器は見た目は悪いですが、性能は市販品と遜色なし!樹脂も大容量入れられるので交換頻度も少なくて済みます。DIY好きなら絶対自作がおすすめ。ただし、水漏れ対策はしっかりと(笑)」
愛車家族 山田さん(28歳)
ビフォー:「子供が生まれてから洗車する時間が激減。洗車機に頼ることが多くなり、車のコンディションが落ちていくのを実感していました。」
アフター:「純水器導入後は洗った後そのまま放置でOKなので、子供の世話の合間に洗車できるようになりました。拭き上げなしで済むので、洗車のハードルが下がり、結果的に洗車頻度が上がって車の状態も改善!家族との時間も確保できて一石二鳥です。」

まとめ:あなたの洗車スタイルに合わせた選択を
純水器は、「洗車後の拭き上げ」という常識を覆す画期的なアイテムです。
特に以下のような方には大きなメリットがあります:
- 洗車後の水垢に悩んでいる方
- 洗車の時間短縮を図りたい方
- 黒や濃色の車で洗車傷が気になる方
- 複数台の車を所有している方
- こだわりの洗車をしたい方
ただし、初期費用やランニングコスト、維持管理の手間も考慮する必要があります。
あなたの洗車スタイルや予算に合わせて、最適な選択をしてください。
純水洗車は、一度体験するとその便利さにハマる方が多いです。
私自身、導入後は「なぜもっと早く使わなかったのか」と後悔するほど。
愛車との時間をもっと楽しくするためにも、ぜひ純水洗車の世界を体験してみてください!
次回は「プロが教える簡単カーコーティング術」についてご紹介する予定です。
お楽しみに!
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