近年、アウトドアブームやコロナ禍の影響で、「キャンピングカー」や「車中泊」への関心が高まっています。特に、RVパークの利用が注目されています。
そんな中、「RVパーク」という言葉を耳にしたことはありますか?
道の駅での車中泊が一般的な日本において、新しい車中泊スタイルとして注目を集めるRVパークについて、徹底的に調査しました。

RVパークとは?一般の駐車場との違い
RVパークとは、一般社団法人日本RV協会が認定した「快適に安心して車中泊ができる場所」を提供するための有料駐車施設です。
単なる駐車場ではなく、車中泊に特化した設備やサービスを備えており、日本RV協会が定めた認定条件をクリアした施設のみが「RVパーク」として認定されています。
一般的な駐車場や道の駅との最大の違いは、「車中泊を目的として整備された施設」という点です。
道の駅では基本的に車中泊はグレーゾーンとされていますが、RVパークは公式に車中泊を推奨・サポートしています。
そのため、トイレや電源設備など、車中泊に必要な最低限の設備が整っています。
RVパークのメリット:なぜ利用すべきなのか?
1. 安全性の高さ
RVパークは管理された施設なので、不審者の侵入や犯罪リスクが低く、安心して就寝できます。
特に女性ソロキャンパーや家族連れには大きなメリットです。
2. 必要な設備が整っている
トイレは必須設備として完備されているほか、施設によっては電源設備やシャワー、温泉、ゴミ捨て場など、車中泊で必要とされる設備が整っています。
3. 合法的に車中泊できる
「ここで車中泊していいのかな?」という不安がなく、堂々と車中泊を楽しめます。
周囲の迷惑を気にせず、エンジンをかけて暖房を使うこともできます。
4. 地域との共存モデル
多くのRVパークは地元の温泉施設や観光施設に併設されており、利用料金の一部が地域に還元されます。
これにより、地域振興にも貢献できる「win-win」のモデルとなっています。
全国に広がるRVパークネットワーク
日本RV協会の公式サイトによると、2024年現在、全国に約200箇所以上のRVパークが存在しています。
北海道から九州まで幅広く分布しており、さまざまなタイプの施設があります。
施設タイプ別の特徴
1. 温泉施設併設型:
最も人気の高いタイプで、温泉施設に併設されたRVパーク。
日帰り入浴を楽しみながら車中泊ができるため、快適さを求める方に人気です。
2. 道の駅併設型:
道の駅内に設けられたRVパーク。
通常の道の駅駐車場とは区別された専用スペースがあり、電源設備などが整っています。
3. 観光施設型:
テーマパークや観光地に併設されたタイプ。
観光と車中泊の組み合わせです。
4. 自然体験型:
自然豊かな環境に設置されたRVパーク。
キャンプ場や農園に併設されていることが多く、アウトドア体験と車中泊を両立できます。
RVパークの利用方法と料金相場
予約方法
RVパークの予約方法は施設によって異なります。
大きく分けると以下の3パターンがあります。
- 事前予約不要・現地支払い:
多くのRVパークでは予約不要で、到着順での利用となります。施設の管理事務所や自動精算機で料金を支払います。 - 電話予約:
人気のRVパークや観光シーズンなどは電話予約が必要なケースもあります。特に温泉施設併設型は混雑しやすいので、事前確認が安心です。 - オンライン予約:
最近は「RVパークsmart」というオンライン予約・決済システムを導入する施設も増えています。スマホでQRコードを読み取って入場できるなど、便利なシステムが整ってきています。
料金相場
RVパークの利用料金は施設によって異なりますが、概ね以下の相場となっています。
- 基本利用料: 1泊2,000円〜4,000円程度
- 電源利用料: 500円〜1,000円程度(別途必要な場合)
- 入浴料: 500円〜1,000円程度(温泉施設併設の場合)
温泉施設併設型の場合、入浴料込みのプランが多く、車中泊と温泉入浴がセットで3,000円〜5,000円程度が一般的です。
また、連泊割引や早朝・深夜の時間帯割引などがある施設もあります。
実際の口コミと評判
利用者の口コミを調査すると、RVパークに対する評価は総じて高いことがわかりました。
特に以下のような点が高評価を集めています。
- 安心感: 「女性ひとりでも安心して過ごせた」「セキュリティがしっかりしているので夜も安心」
- 設備の充実: 「電源が使えるのが本当に助かる」「温泉付きなので快適に過ごせた」
- 立地の良さ: 「観光地に近く便利」「静かな環境で良く眠れた」
一方で、改善点として挙げられているのは以下のような点です。
- 料金: 「道の駅の無料駐車に比べると料金がかかる」
- 数の少なさ: 「もっと全国に増えてほしい」
- 予約システム: 「予約方法がわかりにくい施設がある」
RVパーク利用の際のマナーとコツ
守るべきマナー
- 騒音に注意する:
夜間はエンジン音や話し声、音楽などの騒音に特に気をつけましょう。 - ゴミの持ち帰り:
ゴミ捨て場が設置されていない場合は、必ずゴミを持ち帰りましょう。 - 混雑時の配慮:
スペースを広く取りすぎず、他の利用者に配慮しましょう。 - 利用時間を守る:
チェックイン・チェックアウト時間が設定されている場合は、厳守しましょう。
快適に過ごすためのコツ
- 事前調査:
利用前に施設の設備やサービス内容、周辺環境などをしっかり調べておきましょう。 - 必要なアイテムの準備:
電源延長コード、簡易トイレ(夜間用)、断熱材など、快適に過ごすためのアイテムを用意しましょう。 - 季節に合わせた準備:
夏は虫よけや扇風機、冬は暖房器具やブランケットなど、季節に応じた準備が必要です。 - 地元施設の利用:
地元の温泉や食事処を利用することで、地域経済に貢献しつつ、より充実した車中泊体験ができます。
RVパークの未来と課題
RVパークは日本の車中泊文化を大きく変えつつありますが、いくつかの課題も抱えています。
施設数の少なさ、認知度の低さ、予約システムの統一性の欠如などが挙げられます。
しかし、キャンピングカーや車中泊の人気が高まる中、今後さらに発展が期待される分野です。

まとめ:新しい車中泊のカタチ
RVパークは、安全性と快適性を兼ね備えた新しい車中泊のカタチを提供しています。
道の駅での無料車中泊と比べると料金はかかりますが、その分の価値は十分にあると言えるでしょう。
特に初めての車中泊に挑戦する方や、女性ソロキャンパー、家族連れの方にとっては、安心して利用できる貴重な施設です。
また、地域振興にも貢献できることから、持続可能な観光のモデルとしても注目されています。
これから車中泊やキャンピングカーの旅を考えている方は、ぜひRVパークを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
新しい旅のスタイルが、きっと見つかるはずです。
車中泊の世界は広がり続けています。
RVパークという「安心・安全・快適」な拠点を活用して、あなただけの素敵な車旅を楽しんでください!